
沖縄を離れる時、僕らは数日間の沖縄に別れを告げるのではなく、妄想の中で暮らした美しく豊かだった日々に別れを告げなければならず、その喪失感は青い空を見てつい涙が流れてしまうほどになる。(本文より)
『悪人』『横道世之介』『さよなら渓谷』『怒り』などのベストセラーで知られる芥川賞作家・吉田修一が、 日々を懸命に生きている大人たちに贈る、 どこまでも前向きで心に沁みる50篇のエッセイです。
大人たちを縛る「記憶」との上手な付き合い方がしみじみ伝わってくる 『泣きたくなるような青空』の25篇、 自分自身がいかに唯一無二でユニークなのかをあらためて自覚できる『最後に手にしたいもの』の25篇の、2冊同時発売。
(出版社HPより)
著者:吉田修一
発行:木楽舎